たてかすさんちのおうちごと

建売住宅をDIYやインテリアで自分達らしく シンプルに快適に、家族が暮らしやすい空間を目指しています。

防音ドアを簡単自作DIY(扉の隙間を埋め、遮音シート、吸音材を貼り付けました。)

(2023.01.14更新)
先日、作業部屋のドアを防音仕様にしました。
その結果感覚的にですが施工前と比べ出ていく音、入ってくる音が半減しました。

なんと制作にかかった費用はたったの約1万円です!安っ

今回はそんな防音ドア制作の過程を写真付きで説明したいと思います。

コスパも良く防音性もしっかりした吸音パネル、スキマテープ、遮音材、両面テープなども一緒に紹介していきます。賃貸などの原状回復が可能かどうか、部分的に検証(3年後に剥がしてみた)しましたので記載いたします。

レコーディングスタジオなどで使われている様な何十万とする防音ドアほどの遮音性は有りませんが、出入りする音を少しでも減らしたい、予算を出来るだけ抑えて自分でDIYしたい、そしてテレワーク時代突入後のリモートワーク・在宅仕事を少しでも静かに快適にしたい方の参考になれば幸いです。f:id:shidoromodoki:20191020234341j:plain

f:id:shidoromodoki:20191017231003j:plainさらに、窓の防音・遮音性も高めるために二重窓も導入しました。
筆者が導入した内窓の記事は以下より(断熱効果も凄いです。)

 

はじめに

お住まいの部屋に付いているドアと筆者が施工したドアとは仕様やデザインが違う場合がありますので、寸法などは参考にして頂く程度でお願いします。こちらの記事で紹介する素材をご使用の場合は施工される予定のドアに適したサイズの物をご利用ください。ご紹介する遮音シートは粘着力が強い為、剥がす時にドアの表面を多少傷つける可能性があります。遮音シートと自作アンダーカット埋め以外は3M製の粘着素材を使っているため原状回復が可能だと思われます。

また音楽スタジオなどで使われている様な本気の防音ドアは数十万~百万以上します。先にお断りさせて頂ければですが、こちらで紹介するDIYの防音ドアでは本気の防音ドアの様な遮音性の実現は出来ません。こちらの記事を読まれて自分では面倒だな、難しいなと感じられた場合は以下の様な簡易的(T2程度)で比較的安価な防音ドアも有ります。

工賃込みで10万以下の防音ドアも含め、見栄えも良くオシャレなドアをピックアップしましたのでご参考にして下さい。

 

防音ドア、DIYの仕方

まずはドアの隙間を埋めましょう

まずはドアの隙間を埋める作業からです。
こちらをしっかり行うだけでもドアによっては15dB以上の防音効果が有ります。

ドア下側の隙間(アンダーカット)から埋めます。

最近建てられた住宅ではシックハウス症候群やアレルギー防止、湿度上昇によるカビ発生を防ぐなどの理由から、24時間換気する為にドア下部にアンダーカットと呼ばれる隙間が空けられています。f:id:shidoromodoki:20191018175625j:plain筆者の家では約1センチのアンダーカットが。。。
まずはこちらを埋めないと音がここからダダ漏れです。音は容赦なく入ってくる
ので、下枠を作り音がダイレクトに入ることを防ぎます。 

(賃貸で加工出来ない、作るのが面倒な方は以下の様な物もあります)

Baekeland(ベクレン)ドア 隙間テープ すきま風防止 冷暖房効果アップ 省エネ 玄関ドア 防風 防虫 防水 ドア下部 シールテープ (1m, ホワイト)

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  • 開閉の回数を重ねる毎にすり減ったり、しないか気になるところではあります。ただ、直接入ってくる音は少し軽減出来そうですね。
 

では作り方の説明です。 
※対象のドアにアンダーカットが無い方は読み飛ばして下さい。f:id:shidoromodoki:20191018181121j:plain

作成する下枠の幅を決めます。
左右、枠の幅を測れば良いですね。筆者の場合、幅は約68cmでした。f:id:shidoromodoki:20191018183535j:plain筆者は奥行き約3cm、高さ1.4cmの杉板(長さ68cmでカット)を使用しました。
高さは施工するドアのアンダーカットより0.4cm以上大きい位が理想です。
※隙間を埋めるだけで無く、ドア下に接する必要があります。


写真の様に片側(廊下側)は足を引っ掛けない様に電動サンダーで角を削り滑らかにしました。
もう片側(ドア側)は隙間テープを貼るのでそのままにします。

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f:id:shidoromodoki:20191018185304j:plainカットして仮置きしたアンダーカットを塞ぐ用の下枠です。
筆者は写真に写っている「屋外用すきまふさぎ、防水テープ」を使用しました。 
幅10mm×厚さ5mmの防水テープです。
制作された下枠に合わせた幅の物をお選びください。
筆者が3M製のものを選んだ理由ですが、メーカー自体に信頼性も有り、粘着力がしっかりしていて耐久性が高いからです。さらに3年後に剥がしましたが、剥がしあとも粘着も残らず原状回復可能です。すきまテープは色んなメーカーから出て居ますが、スポンジ部分が半年でボロボロになったり、粘着部分の素材が粗悪ですぐに剥がれてしまい、さらに剥がれ跡がとても汚いなどの経験をしたからです(๑・▱・๑)

■5mm厚↓

3M スコッチ すき間ふさぎ防水テープ 5mm厚x10mm幅x2m EN-76

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  • 出版社/メーカー: スリーエム(3M)
  • メディア: Tools & Hardware
  •  

■9mm厚↓

3M スコッチ すき間ふさぎ防水テープ 9mm厚 x 25mm幅 x 2m EN-79

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  • メディア: Tools & Hardware

f:id:shidoromodoki:20191018190052j:plainこちらの写真は制作した下枠のドア側にすきまテープを貼った図

ドアの下側と下枠が接するのが分かると思います。
(筆者の場合は0.4cm、ドアと下枠が重なる設定です。)
 

f:id:shidoromodoki:20191018190024j:plain床の汚れを取り、制作した下枠の裏側に木工用ボンドを塗ります。f:id:shidoromodoki:20191018190128j:plain※ドアの外側から撮影
ドアがしっかりと閉まり、スキマテープが軽く凹む位に隙間が無くなる場所を選び

(下に続く)f:id:shidoromodoki:20191018190345j:plain
からしっかり重たい物を乗せ床と下枠を接着します。
1日もあれば乾き、がっちりと固定されます。
もし接着場所がずれていたなど失敗した場合は木製のハンマーなどで床と水平に「パッカ~ン」と叩いてやると直ぐに剥がれますので、再接着をトライしてみて下さい。
筆者は2回失敗しました(´◉◞౪◟◉)

あまり失敗すると、失敗したボンドを削りとらないと凸凹で隙間が出来そうですね。

上枠・左右横枠の隙間を埋めます
f:id:shidoromodoki:20191018190827j:plain

下枠の接着が終わったら、横、上枠にスキマテープを貼ります。
下枠で使ったのと同じテープを使用しました。f:id:shidoromodoki:20191018190933j:plainこれでドアの隙間は完全に塞ぐことが出来ました。

ちなみにすきまテープを貼るとドアが閉まり辛くなったり、全く閉まらなくなったりしますのでスキマテープの厚みはしっかり考えてから購入して下さい。

但し、以下の様にドアによっては若干閉まり具合の調整が出来ます。f:id:shidoromodoki:20191018192900j:plain

調整ラッチ(受け皿)内のネジを回すとカチカチ音が鳴り左右に動く様になります。スキマテープから遠くすると閉めやすくなります。
これ、制作しながら気づいた事で知った時は感動しました。f:id:shidoromodoki:20191018232704j:plainドア付け根側、側面は柱側にスキマテープを貼りました。f:id:shidoromodoki:20191018232758j:plainドアノブ側は上枠、横枠共に枠自体にスキマテープを貼りました。

以上、ドアがちゃんと閉まって隙間がほぼ無くなれば完了です。

※ちなみに隙間を埋めたので数時間おきに喚起が必要です。


遮音材・吸音材を貼り付けます。

音を通さない遮音材(しゃおん)、音を吸収して反響しない様にする吸音材(きゅうおん)この2つを組み合わせないと防音効果がしっかり発揮されません。

吸音材をドアに貼るだけだと音の反響を抑えてくれるのでマットな空間を作れますが、ドア外からの騒音や部屋で楽器を演奏する時に出る音などは筒抜けになってしまいます。 
ですのでまずはドアに音を遮断する遮音材を貼り付けて行きます。
と、遮音材も吸音材もセットになったものも売っています。以下の工程が面倒だと感じる方は予算は少し上がってしまいますがこちらもお勧めです。但し、厚みが5cm有るのでドアノブ辺りをカットするなど有料加工をお願いする必要が有ります。

遮音材の貼り付け 

では遮音材を貼り付けて行きましょう。
ドアはそのままでも大丈夫ですが、上に持ち上げると丁番から簡単に外れるタイプのドアは外しての作業がやり易いと思います。f:id:shidoromodoki:20191018235545j:plain

下の商品は筆者が選んだ遮音材です。
ワンセット5枚入りなので3セット購入しました。

日本特殊塗料 防音一番オトナシート(5枚入り)

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  • 出版社/メーカー: 日本特殊塗料
  • メディア: Tools & Hardware
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シールタイプになっているので簡単に貼り付ける事が出来る遮音シートになります。
タッカーを使って一般的な遮音シート(粘着性無し)を貼って行こうと思いましたがかなり強力なタッカーが必要なので貼り付けタイプを選びました。

車のデッドニングやエアコン室外機などにも良く使われている様で評価も高い遮音材です。粘着力も強く施工から3年経ちましたが剥がれそうな気配は全く有りません。

ただ、匂いが結構します。。数日は喚起が必要です。
1週間ほどで匂いが気にならなくなりました。f:id:shidoromodoki:20191018235622j:plain端っこから丁寧に貼って行きます。
シールタイプなので貼るのがとても楽です!
カッターで簡単に切れますので写真の様に丁番の部分も綺麗にカットしてみました。f:id:shidoromodoki:20191018235741j:plain右側に貼り終えました。
ちょっとしたアクセントドアの様になりました。f:id:shidoromodoki:20191018235903j:plainドアノブに合わせカットしています。どの道、吸音シートで隠してしまい見えないので結構雑に切っています。f:id:shidoromodoki:20191019000026j:plainドアノブ、プレートの裏面にも遮音シートを貼りました。
ここからも例外無く遮音しました。車のデッドニングのイメージですね。
ドアノブプレートはサイドに爪が有るのでそこを内貼り剥しや布を充てたマイナスドライバーなどでこじ開けます。f:id:shidoromodoki:20191019000141j:plain遮音シート貼り付け完了。
そこそこ重さのある遮音シートなのでずっしりとドアが重くなります。
防音ドアっぽさが増しました。

 

吸音シートの貼り付け

吸音シートも色々悩みました。
SONEXの吸音板は見た目も良いし、吸音効果も高いのでドア全面に使いたいところです。

とは言え、SONEXを選ぶと自分で出来るだけ安くDIYする意味が無くなるので最終的に筆者が選んだのがこちらです。

東京防音 吸音・防音材 ホワイトキューオン ESW-10-910 600mm×910mm×厚10mm 1枚入

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  • 出版社/メーカー: 東京防音
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値段も600mm×910mmの1枚2000円ちょっとです。
こちらドア面積分必要なので3枚購入しました。
色は白なので黒やグレーなどがお好みの場合は、以下の様な吸音ボードもあります。同じく加工も両面テープでの貼り付けも工夫次第で出来そうですので参考にして下さい。
3色展開です。

ドアのサイズに合わせ貼り付けて行きます。f:id:shidoromodoki:20200628172455j:plain
f:id:shidoromodoki:20191019001907j:plainドアノブプレートに合わせて切り抜く場合は、上の写真の様に水性の蛍光ペンなどでドア淵を塗り→上から吸音シートを押し当てると蛍光ペンの色が写る事を利用してカットしました。f:id:shidoromodoki:20191019002058j:plainちょっと写真では分かり辛いかもしれませんが、薄っすらと青くドアノブプレートの形が写りました。この線をガイドにカットします。f:id:shidoromodoki:20191019002151j:plain

貼り付けは強力両面テープで行います。 
筆者がいつも使用するめちゃくちゃオススメな両面テープは以下です。
※2024年1月追記
この記事を書いてから3年半が経ちましたが剥がれる気配はゼロです。

3M スコッチ 車輛用 両面テープ 10mm×10m PCA-10

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こちらコスパも良く色々な物に使えリピート購入(3回目)しています。
(常備品です。)f:id:shidoromodoki:20191019002451j:plainドアノブのプレートに合わせてカット出来ました。f:id:shidoromodoki:20191019002508j:plain下はだいぶ継接ぎ感が出ていますが皆さんは綺麗に出来るはず。。。

f:id:shidoromodoki:20191018175121j:plain完成!
DIY感が否めない見栄えですが出ていく音、入ってくる音が半減したと感じ、効果絶大です。完全防音では有りませんが、音がかなり気にならなくなったのでとても満足しています。何よりもたった1万程度で出来てしまったのが良かったです。

気になる耐久性は?メンテナンスなど

こちらの防音ドアをDIYしてから約3年が経ったのでその後の変化について追記します。
まず、扉に直接貼り付けた「日本特殊塗料 防音一番オトナシート」、車用強力両面テープで貼り付けた「ホワイトキューオン」に一切剥がれはありません。隙間テープにへたりが出ている可能性はありますが、隙間が空いたわけでは無いので音漏れも問題無く過ごしています。

一点、ドアノブ付近は手がこすれるのでその部分のホワイトキューオンが毛玉などの毛羽立ちが出ます。筆者はこちらを年に1回、ハサミやカッターで毛羽立っている部分の表面を削り落としています。

冒頭にも触れましたが、さらに防音・遮音性を高める為、窓の内側に内窓を取り付けました。以下の記事では筆者が選んだ二重窓について詳しく説明しています。外に出て行く音はかなり内窓で防げます。

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  最後まで読んで頂きありがとうございました。

建売住宅をDIYやインテリアで自分達らしくおしゃれにシンプルに快適に」というテーマで室内壁漆喰の塗り方や家具の作り方、お勧めのインテリア、お役立ちグッズを公開しています。以下の記事も是非!